ストーリーもキャラも秀逸。
普通ある程度長いサブストーリーとかシリーズを追う場面では中だるみしがちだけど、フラジャイルは治験篇が長く続く中でも面白すぎて読む手が止まらない。
こういう医者が現実にいたら、多分いろんなしがらみの中で生き残っていけなさそうだなぁと思うくらいどストレートな正論を吐く病理医(指導医)と、人間味溢れる真っ直ぐな新米医師のコンビは素敵だし、周囲の他の医師や技師や製薬の人もみんななんだかんだ医療に真剣で、キャラが良い。
何より、患者だけでなく医師も一人の人間として弱さや視野の狭さも持ち合わせている部分を描いていて、それでいて誰かを完全な悪者にする訳ではなく、それぞれ役割や考え方が違う中で心が折れかけたり、それを支えたりする人間模様が丁寧に描かれてる様は単純な勧善懲悪になっていなくて好みです。
私も岸先生がいる病院にかかりたい。