刑務所という外部から隔絶された閉鎖空間を舞台に、次々と起こる不可解な出来事に引き込まれました。自由が奪われ、逃げ場もない「塀の中」だからこそ、登場人物たちの疑心暗鬼や恐怖がより強烈に伝わってきます。誰を信じればいいのか分からない緊張感が続き、ページをめくる手が止まりませんでした。単純に怖いだけではなく、極限状態に置かれた人間の心理や、追い詰められたときに見えてくる人間の本性が描かれているところも印象的です。タイトルどおりの殺伐とした雰囲気の中に、先の展開を予想したくなる謎が散りばめられていて、最後までハラハラしながら楽しめました。閉鎖空間サスペンスや心理的な恐怖が好きな人には、ぜひ読んでほしい一冊です。