誰がどう見てもモテそうな女の子が、誰もが怖じ気づく顔面愛嬌度皆無の男の子と。
このモチーフに一貫性があって、話はググッと彼らの慎重で初々しい関係進展ぶりにフォーカスされ、にこにこして読める。回りが危ぶむも、当人たちが次第に、気持ちに揺るぎないものをささやかに相互にアピールし合うところが優しくて、穏やかな雰囲気がとてもいい。
かわいい、相手のことを理屈抜きにそう思えるって本当に重要だよね、と改めて基本に立ち返るような、丁寧な恋物語だった。
遠慮しあったり、言い出せないことがあったり、そんな二人のキャラ、もどかしさも、自分で打開を試みてもうひと押しの行動が、自分達を前進させる。読んでいて苛つかせられることなく自然体で応援気分になっていた。
また、話の終わりかたが素晴らしかった。
ともするとしつこい大団円的ラストを大袈裟に繰り広げる長編を、読者も拍手で見送ることが常、というのを、さらりとこんな風に今日も1日をお見せしましょう、的にかわしてくれた。それこそ、私は読み終わって清涼感で満足の拍手を贈りたい気持ちに。
「俺物語!!」の大和さんを思い出すところがある。
二人の図式を強調するあまりに、7巻分通して何度か彼のその怖がらせエピソードが描写され、配分大きく、こっちの方はしつこさがないとは言えない。ちょっとパターン化が強いこと、そしてお花屋さんであることの説明が形式的で前置き的で文字依存、の傾向をもう少し抑えて、何度目かからは、よりビジュアルの要素で押し出してひねりを加えたものも欲しかった気はする。
読み初めは毎日無料連載だった。開く前はタイトルは日和さんのことかと思っていた。
物語のなかに花園君を思う日和さんの心の声が何回も伝わって、タイトル付けの妙が効いてくる。