パワープッシュになっていたのを機にレビュー。
この学習漫画、ただ台本に沿って絵を付けただけではありません。著者の「科学漫画」への思い入れと、科学的内容の深い理解、エンタメ漫画家として積んだ実績と技術、そして毒っ気……素晴らしいです。
最初は、あさりちゃんとよしおくんの2人、後からあやめちゃんとまなぶくんも加わります。私はあやめちゃんが好き。「文目」という言葉を知らなかったので、どうしてこの子だけ植物名なんだろうな〜と長いこと思っていましたが、「文目も分かず」という慣用句があるんですね。いろいろわきまえずに突っ走るクラッシャーな彼女、ストーリーを進める上で欠かせないキャラクターだと思います。作中での扱いがけっこうひどくて、不憫になっちゃうこともある。
この4人と、どう見ても怪しい「専門家」の問答形式が基本スタイル。
どのエピソードも面白いのですが、特に印象深いものを2つご紹介。
3巻収録の『進化する自動改札機』。1992年に発表されたこのエピソード、ここに描かれていた未来が今2026年にはほぼ実現された日常となっているのですから、当時自分が思っていたよりも技術の進歩と普及は早かったなぁ、と感慨深いものがあります。
5巻収録の『インフルエンザ大戦争!』。メインキャラが人体の細胞に扮してインフルエンザウィルスと戦うお話で、あやめちゃん扮する好中球とマクロファージの食べっぷりが楽しくて好き。このエピソードのおかげで、某細胞漫画が「自分のイメージと違う……」ってなっちゃって入り込めないという。
また、ロボットとロケットのエピソードは、特に力が入っています。ロボットとロケットに関する知識は、だいたいこの『まんがサイエンス』で理解できました。自動販売機がロボットで、ガンダムはロボットじゃない。人工衛星は落ち続けている。これを理解した時には、もやついていた脳内が照らされた感じで、とても記憶に残っています。
8巻にはロボットの、11巻にはロケットの、それぞれ長編の物語が収録されています。
レギュラーキャラではなく、基本スタイルでもない特別編で、ストーリー性が強くじっくりと描かれた内容になっています。
それぞれの題材に特に興味のあるお子さんをお持ちの方は、そこだけ読ませてあげるのも良いと思います。
掲載誌の都合で横書きの左開きなので、読むのに少し慣れは要るかもしれません。