8月のロスタイム
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8月のロスタイム

桃子すいか

表題作+3作品 四季を巡り紡がれる作品集

2018年11月28日
表題作+短編2作+中編1作収録。どこかの田舎町を舞台に春夏秋冬と紡がれた心に沁みるオムニバス作品集。優しくて切なくて、こんなに心に響く短編集ってなかなか出会えないなと嬉しくなりました。季節毎の空気感や小物使いが生かされていて、胸が何度しめつけられたことか。必死に生きていく登場人物達を応援したくなる良作です。おまけの描き下ろしも素敵で、読後幸せな気分にたっぷり浸れました。桃子すいか先生初読みでしたが、他作品も是非読みたいですね。描写は見えない感じであっさりめ。読みごたえありのストーリー重視作品です。

「隣の美人草」
部活のサッカーで足を怪我して入院している瑞樹と、隣のベッドの美人なお兄さん・深山のお話。
「おまけ①」描き下ろし2ページ
試合後のはちみつレモン

「8月のロスタイム」
夏休み1ヶ月だけお試しで付き合うことにした大学生・蓮と翔馬のお話。
「おまけ②」描き下ろし2ページ
最終話、続き。

「落ち葉あふれて」
恋人・高三郎を亡くした恭と、高三郎の甥・紫苑のお話。

「枯れ木に蕾」
大学生になった紫苑と恭のお話。
「おまけ③」描き下ろし2ページ
叔父さんが恨めしい?

「冬来たりなば」
幼馴染で高校の同級生・シュウとこーちゃんのお話。
「おまけ④」描き下ろし2ページ
束の間の休息。

「おまけ⑤」描き下ろし8ページ
オール出演。

「落ち葉あふれて・番外」電子限定描き下ろし1ページ
言葉にして伝える大切さ。

「MAP」カバー下
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