このレビューはネタバレを含みます▼
ARUKUさんの作品初購入の作品です。絵が繊細できれいですね。作品世界にぴったりです。
受・攻は共に28歳の設定なんですが、受が田舎で28まで独身・恋愛経験なしっていうのはどうかな、と。23~25くらいが妥当ではないかと。
非情な攻が、心が純粋で、困難にもめげずに腐らず穢れない受にどんどん惹かれていく過程が何ともいえません。きっと自分にはないものを求めていたんでしょうね。
攻は彼に惹かれていく内に人間らしくなってきます。彼の献身的な(ある意味利己的な)愛情にもいろいろ考えさせられました。
けっこう性描写は(大事な部分はぼかしていますが)激しい方かと。グロくはないけど、ページ数はある方です。そもそも二人の関係が深まった事情が事情だけに…。
あと、攻の流血シーンも時々あります。人でなしなことを、受に出会うまでの人生でやってきてただろうからその報いなのかもしれませんね。
攻の奥さんが「綺麗」という価値観や言葉に囚われているのが現実社会にもこういう女性はいるなあ、と考えさせられました。物語の後どうなったのかな、できれば救われていてほしいです。
主人公二人については、最後はハッピーエンドなんだよね?空想じゃないよね?と、どう解釈するべきか何度も読み返しました。
主要人物以外の登場人物も丁寧に描かれています。この作品でARUKUさんの作品と作品世界にはまりました。