素晴らしかった 超絶良く出来てる🎶⛳





2019年6月3日
神の手?(才能)の持ち主が沢山出て来たが、超絶良く出来たストーリーだった。主人公海(カイ)が、劣悪な生育環境という逆境や貧乏ハンディ等を見事に跳ね返す小気味良いサクセスストーリー。少女漫画「アラベスク」の無伴奏のコンクールシーンや「ガラスの仮面」の姫川亜弓の完璧対マヤの独創性の対立構造に通ずるところがあって、どう描けば読み手に主人公海の物凄さを解ってもらえるか、ツボを心得てる。読後爽快感は、コンクールで拡がりまくった登場人物達の抱えていた憂いの収斂も含まれよう。うまいこと行き過ぎだとか、そんな神業あり得ないとか、シニカルな事を言い出したらこの類の作品は味わえない。易々と持てる所与の天賦の才だけでないことも明らかにしている。手堅い人間関係相互の心情描写と、巡り会いや、見出された才能の開花迄の奇跡と努力とが織り成すドラマ、清濁バランス、音楽の持つ力への説明力に圧倒された。敷居の高さを一般に感じさせるクラシック音楽というものを、豊富な語彙で攻めるガイダンス、そして滔々と語られる蘊蓄が、読み手の好奇心を巧みに刺激して、自分も高みに連れていかれた気になってしまう。これは何より、一色先生こそ神の手を持っての感動大作。
けれど青年誌掲載の出身母体の為か、そういう意味でインパクトある、人前で広げられない場面有り。そして全体として華やかさ無く、人物は少々残念な絵柄。美形設定なのに見た目は全然惹き付けられない。寧ろ、青年向け故か全く美は追求されてない。女性がターゲットの作品を愛好する私には辛かった。主題たる、ピアノの森の絵(横読み向き)もファンタジックでない。ストーリーの力強さでカバー。それこそ長いTVドラマもよくやる、連載の繋ぎ目、その冒頭にリピート画面が多過ぎな感じ。しかしそれらを補って余りある、ドラマの語りの確かさ。
抜け出そうにももがけば却ってはまりそうな出自の環境描写有り、本当に掃き溜めに鶴、泥中の蓮。カイのクリーンな音楽性を感じる。
「のだめ」や「坂道のアポロン」の淡々と描かれるクライマックスとは対照的に眩しい光と希望が心地よい熱量を出している。
予算的にキツかったのもあり、約半分中古本を買い集めて読みきった。長編の完結作品は大胆な割引をして欲しい。
今や見かけないダフ屋の口調がリアルで笑った。
15年習って子犬のワルツも軽やかに指回し出来なかった者の溜め息。
98~15年発表。
けれど青年誌掲載の出身母体の為か、そういう意味でインパクトある、人前で広げられない場面有り。そして全体として華やかさ無く、人物は少々残念な絵柄。美形設定なのに見た目は全然惹き付けられない。寧ろ、青年向け故か全く美は追求されてない。女性がターゲットの作品を愛好する私には辛かった。主題たる、ピアノの森の絵(横読み向き)もファンタジックでない。ストーリーの力強さでカバー。それこそ長いTVドラマもよくやる、連載の繋ぎ目、その冒頭にリピート画面が多過ぎな感じ。しかしそれらを補って余りある、ドラマの語りの確かさ。
抜け出そうにももがけば却ってはまりそうな出自の環境描写有り、本当に掃き溜めに鶴、泥中の蓮。カイのクリーンな音楽性を感じる。
「のだめ」や「坂道のアポロン」の淡々と描かれるクライマックスとは対照的に眩しい光と希望が心地よい熱量を出している。
予算的にキツかったのもあり、約半分中古本を買い集めて読みきった。長編の完結作品は大胆な割引をして欲しい。
今や見かけないダフ屋の口調がリアルで笑った。
15年習って子犬のワルツも軽やかに指回し出来なかった者の溜め息。
98~15年発表。

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yu さん
(-/-) 総レビュー数:4件
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まどぺ さん
(女性/50代) 総レビュー数:13件
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romance2 さん
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みぃ さん
(女性/40代) 総レビュー数:0件