Life 線上の僕ら
」のレビュー

Life 線上の僕ら

常倉三矢

人を愛し、許し、生きるとは

ネタバレ
2019年6月9日
このレビューはネタバレを含みます▼ ある恋人同士の一生涯にわたる出会いから別れを描いています。別れを切り出して8年後、離婚し方々に夕希を探し歩いていた晃はふと目についた、以前に夕希が行きたがっていたアラスカオーロラツアーに参加します。
そこで偶然の再会。もう二度と離しはしないと「愛してる」と夕希に追いすがるところで、何で手酷く切り離したの?何で⁈と激しく心を揺さぶられました。モノローグも秀逸で、25歳の頃、旅行先で晃の失くしたライターを砂浜で一晩中探し回って見つけた夕希を朝日の中で抱き締めるシーンの「出会った頃より笑顔が大人びて ほんとうに綺麗だと その次 足元から滑り落ちるように怖いと思った」のくだりはまるで映画のワンシーンを観てるかのような鮮やかに心に残る場面でした。
この先も色んな小説や漫画、映画等を知って行くのでしょうが、間違いなくいつまでも私の中に残る名作だと思います。
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