女王の花
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女王の花

和泉かねよし

薄星の最期

ネタバレ
2019年6月22日
このレビューはネタバレを含みます▼ 幸薄い薄星が大好きでした。切なくて苦しくて今でも薄星を想うと立ち直れないし過呼吸の様な症状になるのでコミックを開くことができません。女王の花のファンでそういった方、沢山いらっしゃるとおもいます……。いくらなんでも薄星のあの最期はないのではないか、と思います。薄星は何か不治の病を発症していたようで騎士としてもう駄目だったでしょう。だからこそ亜姫には最期まで薄星を王室で今までの功績をねぎらい看病して最期まで看取る、そんな最期でもよかったのではないでしょうか。それでは薄星のプライドが許さなかったとは思いますが、その思いを溶かす程、亜姫が薄星に寄り添い愛をそそぐ最期でもよかったのではないでしょうか。時は経ち生涯独身を貫いた亜姫の最期病床に『千年の花』を持った薄星が来て、亜姫の手元に千年の花びらを添え、願いの叶った二人が永遠に…、読み手側にストーリーの結末を委ねる展開も個人的には好きではありませんでした。最終回から何年も経過しましたが気持ちの整理がつかず、今までレビューが書けませんでした…。最終巻の限定付録の特装版で、『もう1つのアナザーストーリー』を書いて本編の最期と全く違う結末を書くのも私はいただけません。長い間、応援し続けた読者をトラウマにしまうような本編の物語の結末も私はいただけません。余談ですが私が大好きな櫻田雛先生の描く『執事たちの沈黙』の椿パパの光一さんが薄星そっくりなんです。時おり薄星と錯覚してしまう程です、そんな時、一瞬、薄星に会えたようなそんな懐かしい気持ちになります。
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