俺は頼り方がわかりません
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俺は頼り方がわかりません

腰乃

面倒くせぇ奴らですが

2020年2月13日
腰乃作品のキャラクターは、何かと面倒くさい奴がいますが、牧野もその一人でしょうか。歪んで伸びて、一回転して元に戻れば、ちょっとまっすぐ矯正されて行く感じです。面倒くさい奴ですね。でも、挫折を知らずに生きて来た優等生が、ポッキリ鼻を折られたら、歪んでしまうかぁ…
でも、牧野は恵まれている。心配してくれる守屋と吉武がいて、何より清宮と出会えて良かったです。
すったもんだありながら、本当の恋が出来てめでたし、めでたし。たたない牧野Jr.も清宮のおかげで生き返って、めでたし、めでたし。まだ最後までいたしてないようなので、続きが見たいですねぇ。

と、思っていたら3巻堂々の完結です。表紙の二人の幸せそうな笑顔が全てを物語っています。
ずっと牧野が拗らせた性格かと思いきや、意外に清宮が牧野以上に拗らせていた事に驚きです。七夕の短冊に『恋がしたい』と書いた願いは、切実な願いだったんですね。好きだから相手に尽くすのではなく、自分を必要として欲しくて、貢いで尽くす。恋の仕方を間違えたまま大人になり。臆病になりましたね。なんだか、哀しい。でも、清宮を丸ごと受け止めて、必要としてくれる牧野がいたから、そして牧野もまた清宮がいたから、あんな幸せそうな表紙になったんだな、としみじみ思います。
清宮には無二の親友坊主や福くんがいるし、牧野には守屋と吉武が大切に思ってくれている。幸せだよね。
牧野の守護霊があの二人とは(笑)かなり強い守護霊だな。ずっと見守っているんだね。いい友達です。
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