人をダメにする課長【SS付き電子限定版】
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人をダメにする課長【SS付き電子限定版】

鯛野ニッケ

心がキューっとなるお話

ネタバレ
2020年3月19日
このレビューはネタバレを含みます▼ 鯛野ニッケ先生の作品としては2作目ですが、久々にエロシーンではなく、心の部分で満たされた作品でした。主人公・須田は真面目なゲイ。ノンケの同僚に3年片想いをしてきて失恋を味わったあと、「人をダメにする課長」という異名を持つ植村に慰められ、あっという間に植村課長を好きになってしまう。このふたりがとにかく魅力的。須田は仕事が出来るイケメン。驕ったところがなく、真面目で思慮深い。植村課長は毒気が抜かれるような人の良さと柔軟でポジティブな考え方をする、周囲の人間に愛される究極の癒し系。そんなふたりが相手をやさしく思いやりながら距離が近づいていくところが良かったです。途中、ノンケとの付き合い方に少し絶望を感じて落ち込む須田にせつなくなるシーンもあるんですが、読みながら一緒に切なく感じるほど心理描写も丁寧に描かれています。画も綺麗で読みやすく、ほっこりした雰囲気がよく描かれてると思います。エロシーンはほぼないです。でも満足できる内容です。1冊ほぼ表題作ですが、表題作以外に男子高校生のお話も1作はいっています。こちらもいいお話でした。
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