親愛なるジーンへ
」のレビュー

親愛なるジーンへ

吾妻香夜

流石、吾妻先生の作品

ネタバレ
2020年12月29日
このレビューはネタバレを含みます▼ 吾妻先生の作品は全作拝読しておりますが、中でもラムスプリンガシリーズが好きで、前作の『ラムスプリンガの情景』は何度も読み返して涙するぐらい大好きな作品です。そのシリーズで今作の『親愛なるジーンへ』が出ると知って読み、また泣きました。
今作は前作の登場人物・ダニーが語っていた兄ジーンの話です。また、前作の主人公・オズの若い時もチラッと出てきます。前作ファンには堪らない仕掛けになっていると思います。
まだ物語は途中ですが、ジーンやトレヴァーがどのような人生の選択を取っていくのか楽しみです。

吾妻先生の作品は良作しかありません。
ラムスプリンガのように胸を打たれる1本の映画のような作品から、桜田先輩シリーズのようなハチャメチャどエロ作品といった振り幅がデカい作者はおそらくいらっしゃらないように思います。
ただ桜田先輩も、ハチャメチャ作品にも関わらず言い回しや心理描写は流石、吾妻作品だと思わせる描き方です。細部にまで拘って描かれる事で読者もその世界観にスッとハマります。

ラムスプリンガシリーズはまだまだ続きますが、続巻を楽しみに待ちたいと思います。
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