ペリリュー ─楽園のゲルニカ─
」のレビュー

ペリリュー ─楽園のゲルニカ─

武田一義/平塚柾緒(太平洋戦争研究会)

ぜひ読んでください

ネタバレ
2021年1月2日
このレビューはネタバレを含みます▼ 絵柄は可愛らしいですが、グロテスクで残酷な現実はしっかり描かれていると思います。旧日本軍の兵士が物量に任せたアメリカ軍の攻撃に次々と倒れていき、そのほとんどが高校生や大学生くらいの年若い青年たちです。さらに美しくて穏やかそのもののパラオの島が一転、要塞として使われて破壊し尽くされる様は、本当に胸が痛みます。鳥も花も木も魚も巻き添えです。
私は見ていないのですが、日本側の戦法としては映画「硫黄島からの手紙」と類似しているようです。壮絶な戦いを強いられ、敵味方関係なく、数えきれない大切な命が失われたのだと、少しでも多くの人に知ってほしい。今の日本も大変な問題を抱えていますが、戦争のない国となるまでの礎となった人たちを覚えていくべきだと思います。
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