嫌い、大嫌い、愛してる。
」のレビュー

嫌い、大嫌い、愛してる。

ARUKU

しばらく寝込むほどの読後感

ネタバレ
2021年1月14日
このレビューはネタバレを含みます▼ 素晴らしいです。涙なしでは読めませんでした。昭和50年代のレトロでどこか哀愁漂う雰囲気がとても上手く表現されています。前半、攻めはかなりクズだし受けは色々と不憫です。中盤からの受けの復讐劇も見ていて辛い。ただ、攻めの仕打ちは最初こそ確かに酷いのですが、真実の愛を知ってからの攻めは本当にいい奴です。本人も自分でクズを自覚してますしね。そして前半のドロドロ愛憎劇があってこその、後半の攻めの受けへの贖罪の旅がただただ泣けます。受けの攻めへの憎しみが愛情へと変化していく葛藤の描写も素晴らしいです。タイトルと表紙絵だけ見ると全く想像がつかない内容でしたが、読み終わってから見ると納得。良くも悪くも読後感がハンパないので元気なときに読んでみて下さい。この作者さんは初めてだったのですが、他の作品も是非読んでみたくなりました。
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