500年の営み
」のレビュー

500年の営み

山中ヒコ

あの約束のために

ネタバレ
2021年2月25日
このレビューはネタバレを含みます▼ 作者様買い。この作品もとても良かったです。アンドロイドが当たり前に存在している世界。寅は恋人の死をきっかけに自 殺をはかり、冷凍保存され、目覚めた時に側に居たのは恋人に似せて造られらたアンドロイドのヒカルでした。
ヒカルが「うれしいの?」「かなしいの?」自分では理解できないその感情の意味を寅に問う姿が可愛い。そんなヒカルに寅が少しづつ心を開いていく様子も頷けます。寅がヒカルを想って流す涙によって、ヒカルが涙の意味を知るように、お互いを大切だと感じる気持ちに、人も機械もないのだと思わせてくれる、優しくて温かい描写に心を打たれます。2人を分かつ長い長い空白の時間。一つの想いだけを支えに前を向く寅に、ギュウっと胸が締め付けられますが、ラストは先生らしい、読者が幸せな未来を想像する事ができる終わり方になっていて、私はとても好きでした。
描きおろしのヒカルにはまた泣かされちゃったけど、とりあえず、2人とも本当にお疲れ様!って言いたい気分です。このお話の続きが同人誌であるみたいで読みたいけど取り扱ってる所を探しきれなかった。。いつかシーモアさんで取り扱ってもらえたら嬉しいな。
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