ドナルド キーンさんを思う。





2021年2月28日
(読み放題からです。)作中時代の日本軍人が出てくるものや それを美しく描いた作品を世に出すのは、今の時代、難しくなっていると思います。特に海外では…。だけど水木しげる先生の作品の中で出てくる人たちだけが、あの時代の軍人ではなかった訳で、良い面もあったと思っています。
父は高官で母は華族出の高橋、将校軍人の父と母が芸者の桐島。互いの想いを句に載せて表現する作者様。その描写に、故ドナルド キーンさんを思い出しました。彼は戦時中、情報部隊の一員として沢山の旧帝国軍人の辞世の句に触れて(遺品です)その教養の高さに心を打たれて戦後は日本文化の研究者となり、東北の震災後には帰化されました。旧日本軍人、というと一般的なイメージは良くありませんが、きっとこの作中の高橋、桐島の様に本当に純粋に国、故郷、友を思う(そこが、私には耽美なのですが…)青年たちがいた世界があったと、同じ日本人としては思いたいなと思った作品でした。桐島の三味線を弾く姿の艶やかな事…ため息が出ました。良い作品でした。
父は高官で母は華族出の高橋、将校軍人の父と母が芸者の桐島。互いの想いを句に載せて表現する作者様。その描写に、故ドナルド キーンさんを思い出しました。彼は戦時中、情報部隊の一員として沢山の旧帝国軍人の辞世の句に触れて(遺品です)その教養の高さに心を打たれて戦後は日本文化の研究者となり、東北の震災後には帰化されました。旧日本軍人、というと一般的なイメージは良くありませんが、きっとこの作中の高橋、桐島の様に本当に純粋に国、故郷、友を思う(そこが、私には耽美なのですが…)青年たちがいた世界があったと、同じ日本人としては思いたいなと思った作品でした。桐島の三味線を弾く姿の艶やかな事…ため息が出ました。良い作品でした。

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