壮大なヒューマンドラマ！

この作者さんの作品は初めて読みましたが、まず絵がちょっと吉田秋生さんには似ていて好き！と感じました。
カテゴリ的にはBLらしく割引対象だったので一気に購入しましたが、性行為の描写は皆無で(霊的な核心に触れられたら時に感覚が似ているかも？と言う描写は若干ありましたが)、性欲からの行動すら無くて、特殊な能力を持った人達が特殊な能力があるがゆえに特殊な人生を歩まざるを得なかった、だから得られなかった愛とか情とか絆とかを求め、だから背負ってしまった業とか恐怖とか恨みとかを抱え、でも、それらは特殊な能力があるから諦めねばならないのでは無くて、望めば誰でもいつでも取り返しがつくし、繕う事が出来るんだよ！ってメッセージが詰まった壮大なヒューマンドラマだったなと。
読み終わった時 私も彼らと一緒にこちら側に帰ってこれた気がして、深く息を吐いて安堵して、心が穏やかになって、登場人物達の今後に幸多き事を祈りつつ、でも私が祈らなくても彼らは大丈夫！なんて勝手に信じて、勝手に心が温かくなって、読了の満足感が凄かったです。
たまに肉体ぐちゃぐちゃ血ダバダバの描写がありましたが、個人的には恐いと言うより気持ち悪い類なのでホラーと言う認識も無かったです。