BLに悩む作者さんの作品。私は好きです。





2021年4月18日
1巻も2巻もあとがきで土下座をしている作者さん…作品を作り(描き)、世に送り出すという重みを感じました。2巻で日傘(湊)が、セスにお別れの挨拶をできなかった理由をおじいちゃんに伝えるんですけれど、「あー、本当にね。それが杞憂だとしても、言えなかった気持ち、分かるなぁ」と思いました。あとがきでも作者さんのお人柄は伝わってくるのですが、そんな風に、作中でも、作者さんの持ち味が発揮されていると思います(失礼承知で言えば、モダモダ感さえも反映されているかと)。話タイトルにも心惹かれるのですが、台詞とか、言葉を大事にされているなと感じます。それをくどく感じる方もいるかもしれないのですが、私は好きでした。BLとしては、確かに物足りなさはあるかもしれませんが、湊もセスも一つ一つのことに向き合って前に進んでいく姿と、ゆっくりゆっくり2人の関係を育んでいく空気感が良かったです。作者さんがおっしゃる通り、誰かが誰かを大事にし合っている、とても優しいお話です。2人の周りの人達も、優しくて、おじいちゃんは言うまでもなくですが、弟くんがツボすぎました。1巻で、湊の話を聞いているときに「正直帰りたい」って思ってる弟くんに、「わ!この人好き!」ってなりました笑。でも、ほんといいヤツなんです。今回の幻冬舎さんのクーポンのおかげで、色々な作品を読むきっかけになって、本当にありがたいです。

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