NightS
」のレビュー

NightS

ヨネダコウ

じわじわと心を占拠される

ネタバレ
2021年4月22日
このレビューはネタバレを含みます▼ 作者様買いです。『どうしても触れたくない』でガチ泣きし、『それでも、やさしい恋をする』でまたガチ泣きした後『囀ずる~』を読みたいのですが、アウトローな世界の連載ものは、完結するまでじっくり温めておこうと保留中。大人買いしよう。
こちらの作品もずっと温めて、やっと読めました。先生の作品は、エチじゃなくてもどことなく色気が漂っていて、大人の男臭さが魅力的。アンダーグラウンドな世界観なら、なお一層それが増し、短編『Night』に凝縮されています。裏家業の運び屋とマトリの仕事の駆け引きが面白く、そこに芽生えた感情を探り合う大人の恋が秀逸です。その後の運び屋のおでこにシャチハタがうけました(笑)
『感情スペクトル』DKの恋がキュンとなる~。
自分の親友・仲屋に恋している笛吹の恋を取り持とうとする久郷。だんだん自分の心が見えてくる久郷が切なくて…こういう心の動きが繊細なヨネダ作品がホントに好き。結末にキュン必須です。仲屋がいいキャラ発揮してます。
『リプライ』がすっごく好き。感情表現が苦手な営業マンと一途な整備士の、それぞれの視点から見た恋模様がいいんです。これは心を持ってかれた感動作ですね。
笑わないと噂される高見だけど、ほんとは心配りの仕事が出来る優しい営業マン。徐々に見えてくる高見の素顔に、惹かれる関の抑えた気持ちがひしひしと伝わって来ます。そして吐露する胸の内…あぁ、胸が痛い。
受け入れられなかった高見の葛藤。遠く感じる関。寂しさか後悔か、戸惑いながら揺れ動く高見の心が一体何なのか…胸の奥がつまりそうです、先生~。
リプライのその後、さらにその後。サイコーです!
『Night』続編短編も楽しみです。
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