下から数えて最高にスキ
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下から数えて最高にスキ

加藤スス

柿商の猿蟹合戦、猿に勝ち目は無かった

ネタバレ
2021年4月24日
このレビューはネタバレを含みます▼ 伝説の不良を兄に持つシゲは柿商の頭ですが、一年下のタマ、ウス、ハチを偉そうにパシらせている顔だけのクズてす。もうすぐ卒業するシゲに一泡吹かせてやろうと後輩三人が復讐を計画し、それをきっかけにシゲはタマに抱かれることになります。そこからの二人の立場と心情の変化が面白いです。常に兄と比較されて自分のダメさを否応無く認識しているシゲは本当は一人ぼっちで、そばにいて自分を自分として抱いてくれるタマのことを好きになってゆくと同時に、バカ故の天然さで、ダブってタマのパシリになっても結構淡々とそれをこなしてゆきます。最高に最低なシゲのことが大好きなタマも、暢気な後輩兼パシリからシゲを自由に抱く立場になり、さらにシゲを守ろうと舌先三寸で自分が頭となってシゲをパシらせます。そしてタマは身体をはってシゲを守ろうとし、そのタマの為に、最後はちゃんと兄とレジェンドの威光を借りるシゲのクズっぷりと兄弟愛が可愛いです。『弱虫鬼とモンスター』は、その伝説の兄・タツオ×保育士助手の公平編、天性のボス猿と純情ワンコです。タツオのダチのレジェンドの中でも「血の池ネッシー」の意味不明なパワーネームと、その当時と現在とのヴィジュアルの落差に腹筋崩壊です。フリーランスのパシリという新ジャンルな弟君も登場します。
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