心中するまで、待っててね。
」のレビュー

心中するまで、待っててね。

市梨きみ

読了が胸糞悪くなるけど…

ネタバレ
2021年5月5日
このレビューはネタバレを含みます▼ 現代に有りそうな内容でした。昨今、男性(しかも教師が多い!)が幼い男児や男の子をイタズラや性的暴行して逮捕されるニュースをよく見掛けますが、こちらの作品も例に漏れず近所の顔見知りの変質爺さんだったわけですが、そもそも父親が不倫して家族が崩壊したのが元凶。不倫発覚後、両親が離婚。そのせいで母親の精神崩壊のち、子供にモラハラ?ネグレクト?精神的ダメージを子供に与えることになり、それに答えるべく葵は頑張りますが、子供にはその苦痛は耐え難かったと思います。その時の葵のことを思うと本当に辛い。。誰か大人の人に相談できていればと思いますが、なかなか出来ないのが現実なのでしょうね。もし児童相談所などに相談したとしても、実際のニュースで見かける限り、あまり助けになっていなさそうだしなんとも…。そんな葵くんを現実逃避させてくれる、心の休まる存在が福太だった。
でも福太は小学低学年。もし葵に起きている事を知ったとしても救えはしなかったかもしれない。なんとも辛い話。せめて生きている時の葵が福太と一緒に居る時だけでも心が満たされていたならば幾分か気持ちは救われるかもしれない。
現代では本当にこういう子が結構いるんだろうなと思うと哀しい。
最後、福太が爺さんをズタズタにするけど、復讐する気持ちはわかる。現実の司法では許されないが、これはフィクション作品なので、むしろ復讐してくれてスッキリしました。
福太の今後のご家族のことを思うといたたまれない気持ちになりますが、これで福太と葵くんが幸せになったんだと思えば…。
途中のぇろ場面は2人ともとても気持ちよさそうだったからそこは救われます。blですもんね!そのシーンくらいは幸せそうでなくちゃ!
…いや、でもやっぱり胸糞悪い。。トラウマレベルになる人もいるだろうな。
読み終わったあと、別作品のめちゃくちゃ幸せえろ満載blを読み直すことをオススメします。
胸糞悪いけど、物語はサスペンス要素や性的暴行、ネグレクト、blなどたくさんの要素を上手くまとめて1つの哀しい物語に仕上げていて、なんだか色々と考えさせられた作品だったので★5にしました。
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