イトウさん
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イトウさん

冥花すゐ

絶望と希望がせめぎ合う中に灯る光

2021年5月15日
初めての作家さん。ちるちるさんに「あなたの本能に刺さる逸品をお探しします」というBLソムリエなるAI機能があって、そのソムリエが私におススメしてくれた作品です。
試し読みで感じたキツそうな内容・・といった最初の印象とは違い、
仄暗さの中から、か細い光を必死に搔き集めてすくい上げるような純粋な愛の物語で、最後涙が滲むほどに良いお話でした。
あまり情報は入れずに読んだ方が楽しめると思いますので詳しくは控えますが、殺し屋と男娼という非現実的な闇世界が舞台となり、殺人、強かん、幼児に対する性的描写があるので読み手を選ぶかもしれません。
ただストーリーとしては惹き込まれる内容で、お話を構成する為に必要な要素として私は問題なく読めました。
1巻の伏線が2巻できっちり回収されますので読まれる場合は2巻セットで読むことをおススメします。
1巻だけではこの作品の良さは全て伝わりません。

何一つ持たなかった2人が最後の最後に手にするものは・・。
心が張り裂けそうになる苦しい痛みを抱えながらも、その手を伸ばす先にある、運命すら感じる2人の結びつきが私にはしっかり刺さりました。
ソムリエありがとう~
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