このレビューはネタバレを含みます▼
秋田から進学で上京してきた悠はなかなか友達ができず、さらに住み始めたアパートが事故物件ということがわかり、怖さと心細さとホームシックとで泣いているところに偶然旗彦くんとの再会を果たします。8年ぶりに会う旗彦くんは、悠の血の繋がらない従兄で、子供の頃会うといつも遊んでくれた優しいお兄さんでした。次の部屋が見つかるまで同居を始めた二人ですが、ゲイである旗彦くんは昔と違いそっけなく、旗彦くんへの想いに気付いた悠との距離はなかなか縮まらないのでした。素直な悠の秋田弁がほんわかと優しく、故郷と家から出ざるを得なかった孤独な旗彦くんを温かく包み込んでゆきます。良くも悪くも安心して読めるBLの王道作品かと思います。