セーフルームであり空手道場でもあり…





2021年6月6日
初読み作家さんです。新刊で、フォローさせて頂いている方々がレビューされていたので気になって購入。表題作のみ全5話+描き下ろしで合計181ページ。空手道場を経営しつつ、行き場のないゲイを匿うためにマンションの部屋貸しを行なっている片桐さんのところに現れた大柄な男・葵。実は葵にとって片桐さんが憧れの人だったことが分かって…という展開です。片桐さんのマンションはDVなどから逃げ隠れるためのセーフルームという扱いで、ユニークな設定だなと思いました。なんですが、セーフルームでもあり空手道場でもありで、ちょっと設定が盛り沢山だったような気も。まぁ片桐さんと葵を結び付けるためにどこかに空手の設定が必要だったので仕方ないのかな。「絶対に嘘をつかない」という葵の性格も、「空気が読めない、図々しい」と髪一重で、葵の口調とも相まって葵がイマイチ魅力的に見えなかったのも残念でした。面白い設定なんですが、私的にはもうひと押し!という感じでした。

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