息できないのは君のせい
」のレビュー

息できないのは君のせい

澄谷ゼニコ

タイトルと内容がぴったり

ネタバレ
2021年6月22日
このレビューはネタバレを含みます▼ 初めての作者さん。「蠍と乙女」がレビューページに挙がっていて、気になったのですが、完結していないみたいなので、BLジャンルのこちらを読んでみました。(レビューを見てみると、少女漫画ジャンルでBL入門的なお話を描かれている作者さんみたいですね。「蠍と乙女」もそんな感じなのかな?)
設定がちょっと不自然かなと思う箇所もあるのですが、話の流れとしてはとても好きでした。
同じ市民吹奏楽団員の志筑と矢野はひょんなことからセ フレ関係になります。女たらしの志筑は快楽最優先男で元カノ5人、対する優男矢野は、優しいゆえにフラれ続けて気付けば元カノ6人。そんなノンケの2人が体だけの関係で4年も続くなんて~と、そこはあまり深堀りしない方がいい設定ですね…。
楽器を吹くときの循環呼吸が得意な矢野のキスは、上手く息継ぎできない志筑を苦しくさせて、志筑からの突然のセ フレ解消は、息の仕方を忘れるくらい矢野を動揺させて楽器を吹けなくさせて、とタイトルの二重掛けと楽器の絡め方が面白いなと思いました。
ちなみに、セ フレ設定ですが、キス以外の描写はないです。そこにガッカリされている方が結構いらっしゃるみたいなので、そういうシーンを求めている場合は、向かないのかなと思います。でも、垣間見える矢野の本心や志筑の変化していく気持ちや姿は、とてもいいなと思います。
おまけ&描き下ろしもたくさんで嬉しかったですが、良かっただけに、本編に収録できなかったのは残念!
何はともあれ、1番の功業は作者さんのお母様ですね!2番目は高校生の淳子ちゃん!
追記:2巻もすっごく面白かった!矢野の家族や幼馴染を通して、さらに愛と絆を深める2人が良い~。3巻も出るって!嬉しい!
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