ロンリープレイグラウンド
」のレビュー

ロンリープレイグラウンド

ダヨオ

どちらか一方が悪いわけではない

ネタバレ
2021年6月29日
このレビューはネタバレを含みます▼ 「young~」シリーズが大好きだった作家さん。今回は「悪人の躾け方」が読みたくてまずはスピン元のこちらから。
読みだして思い出したんですけど、以前も1巻無料で読んで不憫受けとされる雪文が苦手でハマらず2巻を購入しなかったんでした。
上質な住まいや持ち物、仕事までもを与えてもらい7年不自由なく暮らしておいて、奥さんに暴露はルール違反じゃないかなーと思ってしまって。悪いのはどちらも一緒。
雪文を見てると7年の間に雨津木に沁み込まされたものを感じますが、どんな奴かわかっていてそれでも一緒にいたんでしょうし、何より、受け取ったものにきちんとけじめはつけて、次に進んで欲しいというとこ。

実直な慧介の愛情に包まれて雨津木の呪縛から解かれ、雪文が自分の力できっぱり雨津木と決別できた過程は良かったです。きっと慧介と一緒にいれば、慧介が大切に想ってくれる自分自身の事を、雪文も好きになれるはず。

雨津木がもっと執着するのかと思いきやそうでもなく、やる事も姑息で心底悪党にはなれない小物感が憎めないし不憫 笑

そして雨津木の番外編。これがあるのとないのとではこの作品の満足度はかなり違っただろうなと思います。作者様の手腕ですよね。番外編まで合わせての☆4評価です。
いいねしたユーザ18人
レビューをシェアしよう!