ノット ロンググッドバイ
」のレビュー

ノット ロンググッドバイ

緒花

久々にキタ切なさの洪水が

2021年7月8日
初読みの作家さんでしたが、表紙とタイトルに惹かれて購入。
20歳と言う大人の線引きになる年齢をここまで綺麗に切なく描かれた方はなかなかいないのではないだろうか。季節や場所が変わりながらも、それぞれの場面で共に過ごす思い出の美しさに胸を締め付けられました。
至君の拗れ具合もなかなかだったが、もう北斗君みたいないい子に出会えて良かったねしかない。
氷山のように頑なな心が溶けるのに時間はかかったけど、ちゃんと自分の気持ちに向き合って相手に伝えられるようになった辺りはもう親心に近い気持ちになりました。
強いて物足りなさを言えば、社会人と学生だったり今も遠距離のなかで、これからどうやって互いの距離を縮めていくかをもっと観たかった。あと至君はもっと北斗君に優しさを見せて欲しかったところ。
いい作品でした。
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