ロング・ゲイン ~君へと続く道~ コーダシリーズ(1)
マリー・セクストン/一瀬麻利/RURU
このレビューはネタバレを含みます▼
《M/M小説》初読み作家さん。コーダシリーズ一作目。
(原題:Promises)
元気をもらえる話とても面白かったです◎
陰謀などの無いシンプルなテーマの奥行きある展開と、
巧みな人物描写に引き込まれます。
一瀬さんの翻訳もとても読みやすかったです。
コロラド州片田舎コーダが舞台。
ロッキー山脈の雄大な自然を有する解放感溢れる土地柄なのに
町はとても保守的。
'ゲイはクズ'と罵られながらひっそりと生きていく覚悟のジャレド。ここに赴任してきた警官と友達になっただけで騒めく町の偏見差別や家族の軋轢の人間ドラマからの、人生を変える恋愛譚◎
臆病な二人の葛藤に共に一喜一憂出来て、幸せな着地には多幸感に満たされ感動です!!
コーダ署に赴任した警官マット×ショップ経営ジャレドの話。
出会いから意気投合する二人の人柄がとても魅力的◎
初の熱い恋心に期待しないジャレドの臆病さとこれまでの孤独の深さには胸が締め付けられる。
気持ちに抗い迷走する自称ストレートのマットに呆れるも、
これも横暴で無礼な'マチズモ'父親に全否定されて育った背景が苦しく、ジャレドとは違う孤独と臆病が痛々しい。
三十半ばの男性二人が初めて思考スイッチするきっかけが互いの存在という出会いにも深い愛情にも心を打たれ、その先の展開は幸せ感溢れ最高◎〈君は正しい〉の言葉をジャレドにねだる子どもっぽいマットの姿の数々が嬉しい。
ジャレド母の深い言葉と兄嫁リジーの存在にはただただ感謝◎
サブタイもお茶目。
→シリーズ二作目『恋人までのA to Z』にも二人登場します
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