あいのかさぶた
」のレビュー

あいのかさぶた

綴屋めぐる

かさぶたって気になるしつい剥がしてしまう

ネタバレ
2021年7月23日
このレビューはネタバレを含みます▼ 出版社クーポンにて。以前、タイトルに惹かれたのですが、表紙の絵があまり好みじゃないかなぁと保留にしていました。改めて、フォローしている方々のレビューを拝見して購入しましたが、結果、とーっても良かったです!
絵は、少しバラつきが気になるのですが(確かに某少年漫画がチラついたりもしますが)、そうであっても読み返したくなるキャラの魅力とストーリーの良さがありました。
キャラが身近にいそうな子たちで、ネーム入り学校ジャージや体操服がリアルで親近感わきました。
どこにでもいそうな子たちですが、尚の家庭環境、境遇は、とても辛いです。冒頭のお味噌汁、「ハサミでねぎでも切ってるのかなー。確かに香川のうどん屋さんはセルフで客自らハサミでねぎ切ったなー」とかどうでもいいこと考えていたのですが、尚の回想に、「あ…」と胸が詰まりました。
そんな過酷で辛い家庭環境に置かれながら、荒れた時期もありながら、人を思いやることができるのは、創と創の家族がずっと尚を支えていたからなんだなと、人は経験で形作られるということを思い起こさせられます。(元々優しくて強い尚が、本来の姿を失くさずにすんだとも言えると思います。)
辛い場面はありますが、シリアスさと2人の日常のバランスがとてもよくて、読みやすいです。
両片想いで一緒に暮らしていたら、ムラムラポイントいっぱいあるんじゃないの?とか腐脳思考がよぎるのですが、お互いの「かわいい」と感じるシチュや照れるところが可愛すぎて、ほんと腐でごめんなさいと思いました笑。そんな2人だから、キスと事後報告だけで満足ですよーとも思ったのですが、描き下ろし!思いのほかガッツリ描いていただいていて、ありがとうございます!状態です。
2人のご飯事情もなんだかほっこりして良かったです。
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