【電子限定特典付】夏のてっぺんに咲く
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【電子限定特典付】夏のてっぺんに咲く

炬太郎

夏の眩しさ青春の煌めき、何もかもがリアル

ネタバレ
2021年8月24日
このレビューはネタバレを含みます▼ 初読みの作者さん。フォローしている方々のレビューで気になったのと、タイトルと表紙から「夏が終わるまでに読みたい!」と思って購入。
あとがきを読んで、優しい作者さんだなと思いました。仰る通り、去年も、今年もどこへも行けない夏を過ごしていましたが、作者さんに色々な所へ連れ出してもらった感じです。水族館好きなので、嬉しい。
幼馴染で親友の香一と陽介の高校2年の夏。陽介に彼女ができるところからお話が始まります。”陽介を彼女にとられた”と嫉妬している自分に気付く香一。少しずつ募る気持ち、あふれ出す想い、一連の流れがとても切ない。そして、個人的に、香一の告白に対する陽介の返事が、怖いくらいリアルに感じました。無神経と正直さは捉え方によるとは思いますが、飾らない本音だなと。同性の親友に恋愛対象として告白をされた高校生の彼が精一杯考えた答えは、ある意味、とても誠実に思えるものでした。
キスもとても良かった。きっと、ずっとしたくてたまらかたった香一。スイッチが入ってしまう様がたまりません。
そして、大学生になった2人のセ ックス。じゃれ合いから始まるのが2人の関係性を表しているな~とほのぼのした気持ちだったのですが、最後、「あれ?なんで指?」ってなったんです。「あ、陽介が先にイって、イケてない香一を指と手でイカせてあげてるのか」と、理解するのに少しタイムラグがありました。多分、こんなことって実際にあるんじゃないかと…。本当に、丁寧でリアル。感服です。とてもよい作品でした。おススメ、ありがとうございました。
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