神様なんか信じない僕らのエデン
」のレビュー

神様なんか信じない僕らのエデン

一ノ瀬ゆま

新しくて美しい

ネタバレ
2021年8月28日
このレビューはネタバレを含みます▼ たまたま試し読みをさせていただいた時に絵が非常に好みだったことと作品紹介の欄を見ずに読み始めたので人類史上初のオメガバースという触れたことのない新しい設定に説明の出来ない胸の高鳴りを覚えたので購入いたしました。買って大正解!読んで大満足!色んなオメガバース本の中で私の圧倒的1位です!!!
1巻ずつ買ったのではなく2巻同時購入だからこそ得られたスピードと満足もありました。1巻では絵や構図の個性に魅了されながらもストーリーでは主人公2人のわけのわからない本能のぶつかり合いにひたすら悶えた後から続けて2巻では更に濃密に綺麗で目が離せなくなった一ノ瀬先生の絵に上がる口角が抑えられないのと共に主人公2人(特にシキちゃん)の内面の葛藤には胸がグッと苦しくなりました。
絵の美しさにはなんと言えばいいのか…オメガバース特有の匂いを表現する場面とても丁寧に描かれていて挿絵もお洒落です。かと思えばシキちゃんの困惑して廊下を駆け走る場面や西央くんのお母さんとシキちゃんの攻防場面などのタッチも面白くて好きです。シキちゃんが本能と向き合って最後は西央くんに選ばれたいと気づいた時にシンプルな自分の部屋でひとしきり涙が出てしまう場面では共感性が高く、アルファであるけれど優しいところやズルいところもあるという人間性が大好きです。反対に西央くんはΩだから劣っているという設定ではないところも素敵です。
"普通"とは…と自分自身が考えさせられる場面も多く「これはただのBL漫画ちゃうぞ…」と何度も思い読み返しました。
長くなりましたが最後はいいから黙って全員読め、という気持ちでいっぱいです。一ノ瀬先生や関わった全てのスタッフの方々にこの本に出逢わせてくれたこと感謝申し上げます。ありがとうございます!私の宝物です!ラブ!!!
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