うしみつどきどき古書店譚
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うしみつどきどき古書店譚

tacocasi

物語の世界観が絵柄とぴったりマッチ!

2021年9月4日
表題作のみ全7話+描き下ろしで合計220ページ。ワケありなアラフォー古書店店長の陽蔵さん×下宿の大学院生小宮くんのお話で、不思議なお客さんが持ってきたこれまた不思議な液体を被ってしまった陽蔵さんに身体的変化が現れて…という始まりです。人気の作家さんですが実は初読みで、雑誌NUUDE創刊の時も絵柄や設定があまり好みじゃないかも〜と流し読みしてしまっていたんですが、その時の自分をグーで殴りたい。絵は確かにちょっと癖があるかもですが、隅々までとっても丁寧で、たくさん出てくるキャラの描き分けも凄い。独特な絵柄がこの作品の世界観にもぴったりマッチしていて、とても惹き込まれました。既述の通り、登場人物もたくさん出てくるんですが、ゴチャゴチャし過ぎることもなく、それぞれしっかりキャラが立ってるのも作者さんの手腕なんでしょうね。最初は、絵柄とか設定からこれでちゃんとBがLする話になるんだろうか…?と疑心暗鬼だったんですが、ちゃんとBがLしてました!最終的に陽蔵さんの正体が分かって、これでどうやってハピエンに持っていくのか少し不安でしたが、物語の世界観を壊すことなく一番良い着地点に到達して、しかも期待してなかったエロまで付いてきて、文句なしの大満足で読了です。(但しエロは具体的なシーンはないので、その辺りを期待している方はご注意を!)
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