転じて恋と生き
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転じて恋と生き

早寝電灯

読後にタイトルの意味を噛み締める

ネタバレ
2021年9月5日
このレビューはネタバレを含みます▼ あ〜〜読後感めちゃくちゃ良い作品ですねえ。意外とさくっと読めてしまうんですが、深〜いところまで沁みてきますねえ。
輪廻転生がテーマの話ですが、ミステリアスなタッチで物語を進めていて、読んでいてとても引き込まれました。それから、フォローさんも触れられていましたが、『胡蝶の夢』の思想になぞらえてこの作品が描かれているのも凄く好きです。ただ単に輪廻転生という概念だけをテーマにするよりも、古くからある伝統的な思想もモチーフにしながら構想する事によって、作品の深みが格段に増すと僕は思うんです。とても好きです。凄いなあ〜早寝先生。
欲を言えば、春沖洋介と坂上三雲側の視点で描かれたサイドBエピソードみたいなやつなんかも読んでみたいな〜と思いました。彼らに一体何が起こったのかなどの真相が気になります!ですが、この作品の主人公達はあくまで達彦さんと伊織さんですもんね、それでも満足です。
どれだけ時が経っても経たずとも、愛する人との恋に生きたいと切望する彼らの姿が、切なくもありとても美しかったです。
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