罫線上のカンタータ【電子限定描き下ろし付き】
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罫線上のカンタータ【電子限定描き下ろし付き】

早寝電灯

涙が…美しい

2021年9月5日
とても良かったです。早寝先生の作品の中でも、特に好きな作品の一つとなりました。
2組のCPが出てきますが、その2組を繋ぐのは、とある短編漫画。スオが漫喫で持ってきた漫画に「ん?」となります。一瞬の間を持って理解する繋がりに、ページをめくり返しました。カタカナだと印象が変わりますね。
葉治と爽人、スオと港、それぞれを繋ぐのは(繋ぎ止めたのは)、”手紙”。スオと葉治の繋がりにも「ふふふ」となりました。
私的なことですが、10年来、手紙でやり取りを続けている人がいて、その手間さも含めて、「手紙を書く」ということに込められる想いの深さが染みます。というか、書かずにいられないという、衝動に似た気持ちが彼らにはあります。
内容については、フォローさんはじめ、レビュアーさんが書かれている「寄り添う」ということに共感と感動を覚えています。本当に素晴らしいレビューをありがとうございます。
「伝えたい」「届けたい」と思う気持ちの尊さは、葉治が書いた短編漫画『岸辺の手紙』にも表れていて、実は、「君へ」から始まる手紙に、特に本編ラストに、1番泣けてしまいました。漠然と(あるいは無意識に)爽人を想いながら描いたであろう『岸辺の手紙』(ラブレター)があったからこそ出会ったスオと港、オムニバスの形がとても効果的です。描き下ろしもとても良かった。59ページの湊のため息の真意が分かって、個人的にとてもうれしい笑。
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