潮騒のふたり
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潮騒のふたり

遠浅よるべ

もう言葉が見つからない…感無量です。

2021年9月8日
ちょっとこれは…読了後、放心状態で何分間か固まってしまいました。が、その後意識を戻して、物語を思い返してみたら、一気にどばああーーーっと涙が溢れてきました。もう言葉にできない思いと余韻が半端無いです。
作品紹介のカラーイラスト上でも1994年-とありますが、昭和から時代は変わり、平成初期の関西が舞台となっている、中学校教師2人のラブストーリーです。1994年というと、実は僕の生まれた年で(おっと年齢バレちまった…)、当時の記憶なんて勿論皆無なんですが、その頃の時代が舞台になっていると思うとなんとなく勝手に郷愁的な気持ちになって、読む時の感情の込め方も倍増してしまいました…。
ちょっとこの作品はあまりにも心にズドンとくるものがあって、内容についてはなんでか書けないんですが、心動かされずして読めない作品です。まさに「等身大」の2人の物語。一切飾らないありのままの姿の2人。そんな彼らの葛藤や迷い、生き様が、圧倒的臨場感漂う描写で綴られています。リアルな背景画、表情の描き方、時代設定etc.のためか、物凄く心に刺さるものがありました。そしてやはり彼らの恋愛模様が…リアルでリアルで。まるで彼らの過ごした場所や時間の情景がはっきりと浮かんでくる様です。胸が痛くなる程切なくなりました。
沢山の方に読んで欲しいです。本当に名作だと思います。興味ある方は是非ネタバレ無しで。
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