やわ男とカタ子
」のレビュー

やわ男とカタ子

長田亜弓

なぜと問われて

2021年9月18日
小柳に「なぜ自分のことを喪女と思うのか」と問われ藤子が見た目(声、身長、足のでかさなど)と答えると、「なによりも卑屈すぎる性格ブスが原因だ」と更に一喝されます。藤子が卑屈な思考をする理由はきちんと描かれている(客体的な“女性らしさ”ばかりを持ち上げられる親友に対する劣等感=ルッキズムが引き起こす立派なマイナス構造)んですよね。卑屈すぎる人と関わるのは確かに周りも疲れるでしょうが、それって本人ばかりの問題じゃないですよ。結果的に藤子にとってポジティブな展開を迎えるのでしょうが、言葉選びが少々乱暴で藤子が不憫に思えてしまいました…。
それを上から矯正してやる、といういかにもなマンスプレイニング仕草をみせる小柳にすこし軽蔑すら感じてしまいますが…これからの物語の軌道はこのやり取りが基盤になっていくのか、ルッキズムや冒頭から描かれる女性に対する軽視的な描写も丁寧に紐解かれて行くのでしょうか(あと典型的な“オネェ”のステレオタイプの再生産にならないことも願って)…もうすこし行く末は見てみようと思います

【追記】
「〇〇も、△△も、××も(マイノリティの羅列)悪くないじゃん!」の発言や、アウティング、いろいろとマイノリティに対する表現が雑だしなんなら危険すら感じますが…大丈夫かな…
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