苦いのテーマ
」のレビュー

苦いのテーマ

阿部あかね

苦いの前にストレートにお腹痛い。

ネタバレ
2021年9月24日
このレビューはネタバレを含みます▼ 面白かった…!やっぱりあかね先生凄い。作者様の絵が好きで、作者様の他のお話でもちょっとフラフラしてる登場人物のお話が好きなので期待。面白かった。そして苦いという味を感じる前に自分はストレートにお腹痛くなりました。なっちゃんが悪いのはそうなんだけど、なっちゃんの気持ちがすごくよく分かる。取り返しのつかないことをしてると分かっていても止められないことは往々にしてある。というか、それが人間っすよね…。なっちゃんは何となく初恋がそのまま実った人なのかなぁと勝手に想像。初めてにして正解を選んだものの、それしか知らないこともなっちゃんにとってはブレーキがかからなかった要因なのかなぁとか。もちろん余所見しない人も多くおられるのは当然なのですが、個人的には不思議に思う。どうして一つしか知らない時余所見しないでいられるんだろう?と若干お伽噺の域なので、だから恋愛漫画でそういうのは理想で幸せに読んでるわけですけども。なっちゃんが、バレた時、アラタのいうことを聞こうとしてたのがなんとも。ああ本当になっちゃんはアラタのことが好きなんだなと。それから、1度離れるって言った時に、なっちゃんが今日から泊まり行っていいか聞いたとき。ああなっちゃんは息できなくなっちゃうんじゃないかなとか思いました。覆水盆に返らず、ということで二人は元にはやっぱり戻れないと思う。お互いに二人しかいないあの甘くてお伽噺みたいな理想郷には。やり直そうと言ったアラタは凄い。あそこでズブズブ二人で沈んでいかなくて良かった。やり直す時、以前とは少し違うビターなものは残るとは思うけど、それもまた二人がおじいちゃんになるまで一緒にいるためには必要だったのかも。個人的には、社会人とかになって本当に取り返しがつかなくなる前で良かった…と思ったり笑。大人になってからの火遊びは火遊びで済まない感じするし、あと、大人になると頑張れない。諦めちゃう。諦めない若さがあるうちで本当に良かったですね…
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