はなれがたいけもの
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はなれがたいけもの

鳥海よう子/八十庭たづ

読後、幸せに浸れます。

ネタバレ
2021年9月30日
このレビューはネタバレを含みます▼ 作者様買いです。原作は3巻まであるようですが、未読でも十分楽しめました。全部、コミカライズして欲しいくらい。愛ある話にキュンとします。たまらんですわよ。先が色々と読めてしまうんですが、それでも切なくなるし、幸せな気持ちに包まれました。

親の愛を知らず、愛し方も愛され方も知らないディリヤ。子供の頃から傭兵として育ち、敵国の金狼族の亡き王スルドの忘れ形見を一人で育てて…という展開。
王位継承問題に巻き込まれる親子ですが、元々ディリヤは子供の幸せを考えて、手離す覚悟を持っている孤独な彼が痛々しい。何事にも自分の事は二の次で、一番にアシュを大切にしてる。これぞ親の無償の愛なんです(泣)。アシュも堪らなく可愛いーっ。
亡き王スルドの弟ユドハとの出会いによって、ディリヤの人生が動き出します。ユドハがねぇ、結構溺愛タイプで、男前なんです!アシュやディリヤの前では緩む表情が愛おしさを表していて、見てるこちらもほっこりします。愛しくて、可愛いくて仕方ないのでしょうねぇ。
甘え方を知らないディリヤも、だんだんユドハに心を寄せていくのが嬉しくて。幸せになっていいんだよぉと思わずにはいられませんでした。ディリヤとアシュの幸せを阻む者がいても、何があっても守り抜くユドハ。あぁ、そうだね。
ラスト、幸せな家族の姿に感動です!
続きがあるから、ぜひともコミカライズして欲しい!

鳥海先生の『◯情』シリーズ。こちらも、めっちゃ気になります。
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