このレビューはネタバレを含みます▼
作者さんの新刊「うしみつどきどき〜」がとても良くて、フォロー様が既刊のこちらもおすすめされていたので購入しました。本作品は、亡者の罪業を審判する10人の冥王の2世代目たちのお話で、全6話+描き下ろしで合計196ページ。既述の通り冥界を舞台としたオムニバスのような形で、3CPの2世代目王の恋物語が描かれています。1CP目は宗帝×閻魔。普通で言うところの幼馴染もので、3CPの中で一番オーソドックスな形かなと思います。一見チャラい感じの宗帝がとても一途で良かった。2CP目は泰山×平等(&五道×都市)。三角関係で振られてしまった平等を、これまたずっと平等への想いを抱えていた泰山が慰めて…というもの。泰山の朴訥だけど一途な感じ、すごい良いです。平等の泰山への気持ちはまだこれから…という感じですが、マイペースな年下ワンコ攻め×美人な年上受け、こんな属性が良くないわけない!これからというところで終わっているので、ぜひこの二人の続きが見たいです。3CP目は秦広×黒笠。このCPだけ、十王2世代目の一人と部外者の組み合わせで、秦広も大柄で大人っぽいし、黒笠は年上でクール美人系なので、最初の2CPよりも少し大人っぽい仕上がりになっていました。優しい秦広が黒笠のために獄卒を蹴散らしたりするのも格好良いし、年上の黒笠にちょっと尻に敷かれている風な関係性も良い!黒笠の禍々しい紋様も美しくて、とても雰囲気に合ってました。こちらも記憶を無くした黒笠とこれから…というところで終わっているので、また二人が関係を築くのを見たいです。新刊「うしみつ〜」の時も思ったんですが、たくさんキャラが出てくるのに、ゴチャゴチャし過ぎた感がなく、登場人物全員の個性やビジュアルもきちんと立っているんですよね。これだけキャラが多いのにこんなにきちんと描き分けができているのもすごいし、作者さんの作風が物語の世界観にもぴったりマッチしていたと思います。