弦巻先生の作家生活
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弦巻先生の作家生活

tacocasi

可愛すぎたんですが、どうしたらいいですか

ネタバレ
2021年10月12日
このレビューはネタバレを含みます▼ 新刊「うしみつどきどき〜」で作者さんにハマり、フォロー様がお勧めされていた既刊のこちらもポチり。表題作のみ全6話+描き下ろしで合計211ページ。念願の小説家デビューにあたり、自分の影武者として人間の槇を隷属化した鬼のイチイさん。ところが槇には他人との縁に恵まれないという呪いがかかっていて…というお話です。いや、イチイさんが可愛すぎたんですがどうしたら良いんでしょう。ボタンが掛けられるようになってニコニコして、槇に抱擁されてギュッとしがみついて、無防備に布団に入ってきて槇の袖をギュッと掴んで寝落ちして…。行動全てがいちいち可愛いんですが、それが全部素だから尚のこと可愛い。槇が色々お世話したくなるのも分かります。一方の槇も、すごいイケメンというわけではないんですが、優しくて包容力があってすごい良かった!可愛らしいだけのお話かと思いきや、黒笠と命のやりとりをするところでは胸がギューッと掴まれるような感じでした。二人とも自分のことは後回しで相手の幸せばっかり考えて、この後どうなるの!?と思ったんですが、鬼と人間の寿命の差も考慮した最高の落としどころでした。まあナラと煤竹からすれば最良ではなかったかもですが、これ以上の落としどころはないですよね。引き続き鬼界との交流も保ったまま、槇とイチイさんには幸せな人生を送って欲しい!続きもいつか読めたらいいな〜。
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