東京 ─四季─
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東京 ─四季─

ハル

なんって清々しいスピンオフ作品!最高です

ネタバレ
2021年10月24日
このレビューはネタバレを含みます▼ これは『4月の東京は…』が好きな方には必読のスピンオフ作品ですね!
どの作品も、読んでいてスッキリ爽快、それぞれの願いや幸せを妥協せず追求しようとしていて、見ていてとても気持ちが良かったです!特に好きだなあと思った作品は、蓮の兄ちゃん、恭平と彼の同級生、神宮寺との話でした。神宮寺の執拗なアプローチを拒みながらも欲に抗えず、熱情溢れる関係にどんどん溺れていく恭平、サイコと呼ばれながらも心の底では彼を絶対に手放したくないと、恭平を一心に求める神宮寺。実は互いの"利害"と愛情が一致しているそんな彼らの激しい関係性がとても魅力的だと思いました。
八神さんと博通さんのラストも本当に最高でした!2人が心から幸せそうで。彼らの様な関係性やケースってファンタジーの世界だけの出来事と(一般的な傾向として)思われがちですが、世界中見渡すと八神さんたちの様な家族の形って(形は違えど)実際沢山あるので、こういう風に当たり前の様に物語の中で描いてくださっていて、すごく嬉しい事だなあと思いました!ハル先生に感謝です。
それから、和真がお父さんにはっきりと自分の意思を伝えている場面は、一番心がスカッとしましたね〜。よーし、和真!やったれやったれ〜言ったれ言ったれ〜!!!と、1人で盛り上がってしまいました笑。"今はまだ"日本でそれができないなら、アメリカに来ればいい!カナダでもフランスでも行けばいい!うん、本当に。(とは言っても、様々な理由からどうしても海外へ渡れない方もいらっしゃるので無責任な事は言えませんが…日本でもいつかそう遠くない未来にそれが合法化される事を切に願って…。)和真の眩しく前向きな表情、姿に勇気をもらいますね。
みんながそれぞれの幸せを謳歌している姿を見られて、とても清々しく読後感最高なスピンオフ作品でした。物足りないのでもっと読みたいです!
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