作者さんの個性を感じたけど描き方は軽い





2021年11月6日
死んだ妹の婚約者と恋人になる、という設定はとても重たくて難しく、日本近代文学が好みそうなテーマだけど、その心情をどう漫画で掘り下げられるか楽しみに読んだ。中身はやや上滑りで深みなく感じてしまったけれど、作風には唯一無二の個性をビシビシと感じた。随時ホラー的な絵柄なのは少し違和感。又、モノローグや行動で当人の愛や辛さは十分語られるけれど、逆にありきたりな言葉や行動に頼りすぎちゃってるような、それが納得できるほどのリアリティー溢れる恋心や妹への愛、辛さが自分には感じられなかったのが残念。あまり深みなしに大胆で突飛な行動や台詞、設定が飛び交うエキセントリックな作風は、ヤクザの家のJKとDKを主人公にしたスピード感あふれる次作のエンタメ作品にはピッタリ合っていると思う。作者さんの溢れ出る個性に敬意を評して☆プラス。

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hipaume さん
(女性/40代) 総レビュー数:0件
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名探偵キャサリンの息子 さん
(男性/60代~) 総レビュー数:143件