恋が満ちたら
」のレビュー

恋が満ちたら

上田アキ

恋が満ちたら、幸せに溢れる。

ネタバレ
2021年11月11日
このレビューはネタバレを含みます▼ 続編を読むにあたって、『恋が落ちたら』(15日までセール)を再読し、当時のレビューも確認したら、ユルいレビューを投稿してた自分にビックリ!よみがえる感動を前に消し消し、書き書き修正してしまった(泣)前作の同棲からのラブラブ恋人編が、ホントに幸せに包まれていて、幸せに、幸せに、ずっとこのまま幸せにと呪文のように心の中で願いながら読む私。菱本さんの甘やかしが甘々で、とろける伊瀬君が可愛くて愛おしいったらないです。既に満ち溢れてますよ。
その二人に訪れる時間の壁。お互いに思いやって、お互いを心配しているだけなのに、すれ違う二人。遠慮する気遣いは、心を開いてないというくだりが、胸をグサッと突き刺しました。思いやる事であっても、やっぱり言葉を伝える事は大切だし、向き合っていたつもりでも、相手に伝わらなければね。頼り頼られ、甘え甘えられたりして、そうやって深まっていくものです。恋に臆病だった伊瀬君はもういないし、菱本さんの包容力も素敵だけど、その余裕をなくして思い切り甘えたら、また違ったものが見えてきそう。心を通わせて、想いを重ねるのが素敵。二人が駆け寄る橋の上のシーンがとても素敵で大好きなシーンです。
前作に続き、やっぱり菱本さんの破壊力がすごくて、求め合って絡み合って、色気や所作がたまりません。上田先生の描写が素晴らしい。手袋を外し、貪るようにキスをしながらベッドになだれ込む前作も悶絶ものでしたが、今作品も色々なシーンに興奮冷めやらず。時計を外すしぐさやら、口でパンツを脱がしていたり、極めつけの『パチン』で悩殺です。物腰の柔らかな、穏やかな菱本さんが男の瞬間を見せた時、多くの読者さんは秒殺腰砕けのはずです。そして菱本さんの「ダメ」もヤバかった。二人が互いの熱に包まれながら「離さない」くぅ、身悶えするってこういう事!
伊瀬君の愛されてとろける姿も可愛いんですが、幸せそうにフニャって笑う顔が一番好きです。終盤、深まる愛に不意に涙がこぼれ落ちました。
あぁ、いつまでも満ち足りた二人が幸せでありますように…

菱本さんを嫉妬させた白川さん。密かにトキメいておりました。彼氏さんも素敵で、この二人のスピンオフを強く、強く、強く願います。で、スピンオフの中でまた、菱本さんと伊瀬君に会えたらいいなと思います。上田先生、ぜひともプリーズ。

ちなみに、紙媒体小冊子も甘くて甘くて、素敵でした!
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