恋とはバカであることだ
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恋とはバカであることだ

おげれつたなか

熱くなるからバカになる、それが恋なのです

ネタバレ
2021年11月14日
このレビューはネタバレを含みます▼ 真木と佐山は12歳差で、体力から言葉遣い、カラオケの選曲に至るまで何かと違うのですが、さらにプライドが絡んできます。ゲイの真木は佐山が初めての恋人で恋愛経験が全くなく、余裕ぶってはいても内心はいっぱいいっぱいです。そんな真木に年下ノンケの佐山は大好き一直線なのですが、年上の真木にガキ扱いされたくなくて、こちらもいっぱいいっぱいなのでした。カッコつけていられずにバカになるから恋なのです。
『外ヅラだけは王子様』小学生の頃から高校生の今に至るまで、いじめられっ子の秋をフォローしてくれる潤也ですが、その実、秋は何かと潤也から搾取されているのでした。乱暴で横暴で自己中で優しい、そんな潤也から秋は離れる決心をします。2話では、そんな潤也の自意識過剰っぷりからDKらしい嬉し恥ずかしな初Hに突入します。
『泣けないうそつき』高校1年生の真中と瀬川の付き合いは順調でしたが、絵に描いたような良い子の瀬川の違う面がだんだんわかってきます。嘘が嫌いと公言する真中は、瀬川を避けたりすっぽかしたりした挙句、別れを切り出します。なんとか真中の理想に近付こうと必死に頑張ってきた瀬川は謝りながら、それでも真中に泣くなと言われたことを守ろうと涙を堪えます。
いずれの作品も一生懸命で一途な恋が描かれます。セリフに頼らず、細やかな表情で緩急が紡がれてゆく画力が素晴らしく、作者さまならではのここぞでの泣き顔のアップが刺さります。
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