トキオの春
」のレビュー

トキオの春

まつ

恋だの愛だの

ネタバレ
2021年12月7日
このレビューはネタバレを含みます▼ この歳になっても、正直よく分からないまんまかもしれない。
そう思いました。

理想とする形はあれど、現実でそこの部分が完全に満たされることは無く人生終えるんじゃないかな…そんな気もしてます。
年を重ねるごとに、それが決して不幸とは直結しないと分かってきたし。
そこへの漠然とした渇望があるから、芸術が存在するんじゃないかなとも思います。


だから本作で1番分かっているのは
トモヤかなぁ…なんて思ったりしました。
ハッピーなお話であろう『明日もまた〜』の2人ですら
あの齢の恋のとても不確かな脆さを感じて、
ちょっとしたキッカケでどうなるか分からないよな…
そんな気持ちになってしまいました。

恋だの愛だの、渦中にいて確かな感触で掴める人なんて
ごく僅かな気がします。
人生も愛もどこに辿り着くか、最後まで分からない。
それでも恋したり、愛したりするんですよね。
いや、だからこそかな。
だから読後はそれでも恋は良いよね、
そんな気持ちになったのかもしれない。

この作品で唯一確かなのが
トキオと谷原の信頼関係かな?
友情ってのは揺るぎないもんだ(笑)

ツラツラ述べてしまいましたが、
絵もストーリーも完全に好き。
大好きです。
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