ルックバック
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ルックバック

藤本タツキ

神(長文のため語尾略、ネタバレ)

ネタバレ
2021年12月9日
このレビューはネタバレを含みます▼ 全体の作品というより、一場面でそう思った。
それはスキップの前のマウント。
なんかコケた時に走り出したりするのを思い浮かべた。
わかりにくいすいね笑、言い換えれば、人の汚く恥ずかしい欲、ええかっこしいとでもいうんでしょうか。「人間臭さ」と言えば綺麗ですか。
それを描くのが前から作者さんは上手いなぁと思っていたけどここは極上でしたね。
普通のきれいな理想漫画は「そうなの?実は私は君の絵がうまいと思ってたんだ」からの友情。
ちょっといやらしさがあれば「ずっと嫉妬してたんだ」で上に同じ。
それがこの漫画だと、『「絵」の才能の違いに完全メンタル折れて止めとったやないかい』ってツッコミ入るところを恥ずかしげもなく行く。
わりとメンタル強かった笑。切り替えも早い。
その切り替えの早さや才能を4コマで表現してるのも中々凄い。
2人の才能アリと無さを見事に表現。ふと作者さんの苦悩と才能と生い立ちが見えた気になった。
さて話変わって「再開」したことについて。
回転早く、それでいて人間臭い主人公。部屋から出さなければって考えが自然だけど矛盾。想像でも美大行ってるし結局一緒。
ただ違うのは2人で漫画を描かなかったこと。
だから空手を続けてキックかませた。
部屋から出さなくても彼女の進路は変わらなかったが主人公の進路が変わった。
つまり、部屋から出さなければ!というのは、彼女の行動を変えることではなく自分の行動が変わって助けられたのに!という意味になる。
でも実は部屋から出しても自分の行動は変えられるのに、、、。
しかし出会ってしまって2人で漫画の話をし始めたら、漫画をやめること、空手にいくことがもう出来ない。
それくらい愛しその時間が楽し過ぎたということか。
漫画を描くことは好きだったけど、それ以上に2人で描くのが楽しかった。
4コマで後悔してその日々を4コマで思い出す。
彼女がいなくなった。叶わない想い。ペン置いた。意味が無い。4コマで思い出す。いる。ペン取る。名前はずっと藤野キョウだし。
そんな風に最初感じた。でも考察見ると割と違いますね、細かい伏線も読み取る必要がありそう、読んでみます。
漫画って読んで助かったり面白かったり時には悲しくそれも面白く。それは契機となる物も含まれてますね。悲しい話は読む気は無かったけど不思議と良かった。契機に感謝、そんな作品でした。
投稿まで時間かかったけど🐣
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