二人なら行けるとこまでどこまでも行ける

ネタバレ

2021年12月9日

このレビューはネタバレを含みます▼ 高校の時付き合っていた羽瀬太一と久見直人が大学の入学式で､まさかの再会をします｡喧嘩別れした二人は最初こそ気まずい思いをしますが､太一の態度はごく普通で､陽キャな直人は､一緒にいるのが楽しくて恋人になったことを思い出すのでした｡そして飲み会で酔った直人は､再び太一と関係を持ちます｡高校時代に付き合うきっかけになったのは、親の離婚で家に居辛い太一を乗せて二人で自転車で海まで行ったことでした｡逃避行だ､行けるとこまでどこまでも行こうと言って笑う直人に太一は救われたのでした｡再び付き合い始めた二人ですが､危機は何度も訪れます｡大好きで一緒にいたいけど家族にはなれないこと､大切な人達全員には受け入れてもらえないだろうこと､仲の良いグループの女の子やゲイの仁科も交えての4年間の学生生活と二人の恋が描かれます。特に細やかな表情の変化が非常にリアルで迫力があります．最後に二人がもう一度､自転車で海に向かいます｡今度は太一が直人を乗せて、走り出した二人が高校生のあの夏の日に重なります｡それはキラキラ眩しいと同時に､不寛容な世間からのひと時の逃避行でもあり､甘い中にほんのりビターな素晴らしいラストでした｡『恋とはバカであることだ』の佐山くんが仲良しグループに出演しています｡

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MW さん

(女性/－) 総レビュー数：3190件

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