北北西に曇と往け
」のレビュー

北北西に曇と往け

入江亜季

5巻まで

2021年12月22日
氷河と火山で出来たアイスランドを舞台とする物語です。
「探偵」とゆう言葉を想像すると、便利で雑踏な社会で
聞き込み、張り込み等を思い浮かべますが、
雄大な荒野を車で走り、天候に足止めされ最低限の道具で
命を守り、探し人を追い求める。
仕事は同じても舞台が変わると見えてくる世界も
違ってきます。
エンジンの音。風の音。静かな大地で響くリズム。

大自然の脅威にさらされ農作物の育たない大地で、
生きるための知恵を持ち、
道具が道具として活きていく。
便利が通用しない環境下に置いて、人は生きる力が
強く研ぎ澄まされるのではないか?
機械を触ると情報が伝わる慧、音に敏感なリリア。
三知高の人を殺す能力。
本当に人の能力として有るように思えてしまう不思議。
剥き出しの大地の上では、人間の第六感的な感覚、能力が
鋭く残っているのではないか?

大自然の息ずく様が、地球が呼吸している事を感じ
住まわせてもらってる立場を忘れてはいけないな
改めて思うばかりです。
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