青春の病は
」のレビュー

青春の病は

西田東

青春を遥かに過ぎても病は続くよどこまでも

ネタバレ
2021年12月23日
このレビューはネタバレを含みます▼ 高校の同級生、湊と松本が仕事で思いがけずに再会します。15年前、松本が自◯行為をしているところに湊が偶然通りかかり、思わず持っていたインスタントカメラのシャッターを切ってしまいます。その場を逃げ出した松本は喘息の発作を起こし、湊は謝ってカメラを渡します。その後、陸上競技大会で湊は、喘息の松本を庇って1500mに出場し、走るのが得意でない湊と一緒に松本はトラックの外を走ってくれたのでした。大人になって、変わらない松本と再会した湊は、その思い出が自分の青春そのものであり、松本が自分の初恋相手だったのだと気付くのでした。青く眩しいひと時の影を追い続けてしまう大人の男のお話です。
『天国が見える』:『願い叶えたまえ』の工藤が日本を離れ、一人海外の船上にいるところからスタートします。成り行きで、船内で知り合ったチンピラ崩れのルークと行動する工藤ですが、工藤の友人がルークの亡くなった妻の仇であることがわかります。ガタイの良いインテリヤクザの工藤には切ない役回りが多く、胸が痛みます。描き下ろしは出張中の湊が工藤とすれ違う洒落た一コマでした。
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