いちばん遠い星
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いちばん遠い星

秋平しろ

好きという言葉は思ったより小さくてきれい

ネタバレ
2021年12月27日
このレビューはネタバレを含みます▼ 喫茶店で働く海老原は大学時代の天文サークルの後輩•貝森に告白されています。海老原はゲイですが、その時とっさに同性は無理だと嘘をついてしまい、貝森はその事実を知らないまま二人は先輩後輩としての友達付き合いを続けています。実は海老原もいつの間にか一途な貝森のことが好きになっていたのですが、初めて付き合った相手との痛いだけで上手くいかなかったトラウマもあり、貝森に好きだと言えないのでした。好きだから側にいたい、好きだから傷つけたくないし嫌われたくない、そんな気持ちが海老原の中でぐるぐる回って拗れてゆきますが、病み一歩手前で貝森がガッチリ受け止めます。全ての嘘も涙も星になり、足元を明るく照らしてくれるまでの、終始穏やかな二人のお話です。
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